2025年9月1日
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毎日の仕事をぐっと楽にする!生成AI活用術【鉄板プロンプト3選】

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更新日: 2025年10月9日

こんにちは、シェルシステムです!

近年、ChatGPTをはじめ様々な生成AIが登場し私たちの日常へ浸透してきています。ビジネスシーンにおいても、すでに特別なものではなく"日常業務を支えるパートナー"ととして活用される時代になりました。

一方で、

  • 「どう頼めばいいのか?」
  • 「どの業務で使えば効果的なのか?」

と悩む人も少なくありません。
そこで今回は、"毎日の仕事をぐっと楽にする鉄板プロンプト3選"を紹介します。

メール文の作成からアイデア出し、長文要約まで、どれもすぐに試せて実感できるものばかりですので、ぜひ最後までご覧ください。


日々の業務をぐっと楽にする!鉄板プロンプト3選

1. 返信メールの作成時間を短縮

ビジネスシーンにおいて、問い合わせ対応や上司との連携などメールでのやり取りはつきものです。

このような日常的な業務でこそ生成AIがおおいに輝きます。

受け取ったメール本文を伝えるだけで、ビジネスマナーを踏まえた自然な返信文のたたき台を作成してくれるため、文面を考える時間の大幅削減や迅速な問い合わせ対応に繋がります。

🔧 プロンプト例

あなたはビジネスメールに精通したプロの営業担当です。
以下は「お客様/上司/取引先」から受け取ったメール本文です。
この内容に対して、適切な返信メールを作成してください。

要件:
- トーンは「丁寧で誠実」、かつ「簡潔で分かりやすい」
- 感謝・回答・次のアクションの流れを意識する
- 不明点がある場合は「確認の質問」も加えて提案する

出力形式:
1. 件名(Subject案)
2. 本文(完成版)
3. 補足(返信を作成する上でのポイントを2〜3点で箇条書き)

💡 実行例

受信メール(相手から)

株式会社△△
鈴木様

いつもお世話になっております。〇〇株式会社の山田です。

先日いただいたご提案資料を社内で拝見しました。
検討を進めるにあたり、導入事例や利用イメージが分かる資料があれば追加でいただけますでしょうか。

お手数をおかけしますが、よろしくお願いいたします。

出力例

1. 件名(Subject案)
追加資料の送付について

2. 本文(完成版)
〇〇株式会社
山田 様

お世話になっております。
株式会社△△の鈴木でございます。

ご依頼いただきました追加資料につきまして、導入事例や利用イメージをまとめた資料を添付のうえお送りいたします。
ご確認のうえ、ご不明点やさらに必要な情報がございましたらお気軽にお知らせください。

また、資料の内容について補足説明が必要でしたら、オンラインで短時間のご説明も可能です。
その際はご希望の日時をお知らせいただけますと幸いです。

引き続きよろしくお願いいたします。

3. 補足
- 感謝を伝えたうえで「依頼内容に応じた資料送付」を明示
- 相手が動きやすいように「不明点確認」+「説明の打診」を追加
- 丁寧さと簡潔さのバランスを意識

2. 企画・提案のアイデア出し

企画提案や商品開発などのアイデア出しにも、生成AIは活用できます。

行き詰ったときや新しい切り口のアイデアが欲しいとき、生成AIにテーマや条件を指定して依頼するだけで、タイトルから具体的な進め方、必要な準備まで詳しく説明した複数案を提示してくれます。

短時間で多くのアイデアを創出できるため、企画の質やスピード感が大幅に向上します。

🔧 プロンプト例

あなたは優秀なマーケター兼商品企画担当者です。  
対象は[商品企画/販促施策/業務改善]で、新しいアイデアを幅広く発想し、実行可能な形にまとめることが求められています。  

以下の情報を踏まえて、必ず **3案** 提案してください:  
[テーマや背景情報をここに記入]  

**条件:**  
- 単なる思いつきではなく、実際に動かせるイメージが持てるレベルまで具体化する  
- 各アイデアについて、必ず以下の8項目の形式で出力してください  

1. **アイデア名(タイトル)**  
2. **概要**(狙いや施策内容を端的に)  
3. **実行手順**(準備→実施→検証の流れをSTEP形式で具体的に)  
4. **必要リソース**(人員・予算・ツールなどを具体的に)  
5. **期待効果**(できれば数値目標も入れる)  
6. **注意点/リスク**(実施上の落とし穴)  
7. **工夫ポイント**(成功のための差別化や仕掛け)  
8. **導入イメージ**(スケジュール感や進め方を簡潔に)   

💡 実行例

テーマ:地方スーパーの集客強化

背景情報:

  • 地方都市で10店舗を展開する中規模スーパー
  • 少子高齢化で来店客数が減少傾向
  • チラシや店頭POP以外の新しい販促施策を模索中
  • EC化は進んでいないが、LINE公式アカウントは開設済

出力例

## ① LINE来店スタンプ+福引キャンペーン

1. **アイデア名**  
LINE来店スタンプ+福引キャンペーン  

2. **概要**  
来店ごとにLINEでスタンプを付与し、5回・10回の達成ごとに店頭で福引に参加できる仕組み。継続来店を促し、LINE友だち数の増加にもつなげる。  

3. **実行手順**  
- **STEP1(準備)**:LINEミニアプリでスタンプ機能を設定、店舗ごとにQRコード設置  
- **STEP2(実施)**:来店客がQRを読み取りスタンプ獲得、達成時にレジで福引参加  
- **STEP3(検証)**:スタンプ達成率、再来店率を集計し改善  

4. **必要リソース**  
- 人員:運営管理1名、店舗対応スタッフ(既存で対応可)  
- 予算:LINE機能開発費10〜20万円、景品費(1店舗あたり月2〜3万円)  
- ツール:LINEミニアプリ、スタンプ台帳、福引機材  

5. **期待効果**  
- 再来店率+10%  
- LINE友だち数+500人/月  
- 客単価+3〜5%  

6. **注意点/リスク**  
- 景品が弱いと参加率が下がる  
- 高齢層がスマホを使えない場合は参加できない  

7. **工夫ポイント**  
- 景品は「食品1品無料」など即時利用できる内容に  
- スマホ操作が難しい人向けに紙スタンプカードも用意  

8. **導入イメージ**  
2ヶ月準備 → 1店舗試験導入(1ヶ月) → 全店展開(半年)  
## ② 地域コラボ「週末ご当地マルシェ」

1. **アイデア名**  
地域コラボ「週末ご当地マルシェ」  

2. **概要**  
地元農家や飲食店と提携し、週末限定で店舗駐車場や特設コーナーに小規模マルシェを開催。試食やイベントで買い物を「体験化」する。  

3. **実行手順**  
- **STEP1(準備)**:商工会と連携し出店者募集、スペースを確保  
- **STEP2(実施)**:週末に試食・実演イベント、LINEで事前告知  
- **STEP3(検証)**:売上と来店数の変化、アンケートで効果測定  

4. **必要リソース**  
- 人員:調整担当1名、当日運営スタッフ2〜3名  
- 予算:テント・机椅子レンタル(5〜10万円/回)、広告費(月3万円)  
- 設備:駐車場スペース、簡易調理器具  

5. **期待効果**  
- イベント開催日の来店数+20%  
- フェア対象商品の売上2〜3倍  
- 「地域密着スーパー」のブランド強化  

6. **注意点/リスク**  
- 天候や収穫状況に左右される  
- 衛生管理コストが増える  

7. **工夫ポイント**  
- 親子向けの料理体験や農家トークを組み合わせ差別化  
- フェア後は関連商品クーポンをLINE配信してリピート促進  

8. **導入イメージ**  
準備2ヶ月 → 月1回開催でテスト → 年4回の定例イベント化  
## ③ 閉店前限定「タイムセールガチャ」

1. **アイデア名**  
閉店前限定「タイムセールガチャ」  

2. **概要**  
閉店前2時間限定で、LINE経由で参加できる「ガチャ」施策を導入。参加者は割引クーポンやおまけ商品を獲得でき、値引き処分を「イベント化」する。  

3. **実行手順**  
- **STEP1(準備)**:LINEでガチャ機能を設定、対象商品を決定  
- **STEP2(実施)**:閉店前にLINE配信で「今日のガチャ」を告知、来店客が参加  
- **STEP3(検証)**:参加率、値引き商品の廃棄削減率を集計  

4. **必要リソース**  
- 人員:販促担当1名(運営管理)、店舗スタッフ(クーポン対応)  
- 予算:システム導入費10〜15万円、景品費(廃棄削減分で吸収可能)  
- ツール:LINEガチャ機能、POS連携  

5. **期待効果**  
- 廃棄ロス▲30%  
- 閉店前来店客数+15%  
- クーポン経由購買率+20%  

6. **注意点/リスク**  
- 利用が集中するとレジ対応が混乱  
- 割引が利益を圧迫するリスク  

7. **工夫ポイント**  
- 「ハズレなし」方式で必ず小さな特典を提供  
- 廃棄リスクの高い商品を優先して対象化  

8. **導入イメージ**  
1ヶ月準備 → 2店舗で試験運用 → 3ヶ月後に全店展開  

3. 文章の要約

会議資料や報告書をじっくり読む時間がないときでも、生成AIを活用すれば要点を短時間で把握できます。

長文を簡潔に要約し、要点を箇条書きにしてくれるので、インプットのスピードが格段に上がります。

🔧 プロンプト例

あなたは優秀なビジネスアナリストです。
以下の文章(長文メール/報告書/調査資料など)を読み取り、誰が見てもすぐ理解できる形に整理してください。
[資料内容をここに記入]

**要件**
- 冗長表現を削ぎ落とし、重要な数値や固有名詞は残す
- 内容を端的に表すタイトルをつける
- 発信者・時期・内容を文章形式で概要として簡潔にまとめる
- 内容に応じて必要な要素を2〜4個のカテゴリに分けて整理する
- カテゴリ例:売上動向/課題/対策案 など(内容に応じて柔軟に設定)

**出力形式**
1. タイトル
2. 概要(発信者・時期・内容を自然な文章で簡潔に)
3. カテゴリ別の要点整理(各カテゴリ2〜4点程度の箇条書き)

💡 実行例

報告メールの例文

お疲れ様です。営業推進部の田中です。
3月度の新規顧客獲得および販売促進施策の成果についてご報告いたします。

まず新規顧客の獲得数ですが、合計で 1,850人 となりました。これは前月比で+10%の伸びにあたり、特にオンライン広告からの流入が全体の45%を占めており、過去3か月の平均と比べても高い割合となっています。広告媒体別に見ると、SNS広告が想定以上に効果を発揮しており、20〜30代女性を中心とした顧客層への訴求が奏功したと考えられます。

一方で、紙媒体を活用した従来型の販促については成果が伸び悩みました。具体的には、折込チラシ経由での新規顧客は全体のわずか7%にとどまっており、前年同月の12%と比べても減少傾向が鮮明です。この点は今後、配布エリアやターゲット設定の見直しが必要と考えています。

また、販売促進キャンペーンの成果についてですが、対象商品の売上は 2,600万円(前年比+15%) となりました。特に「まとめ買い割引」の施策が好評で、平均購入点数が前月比で+0.8点と上昇しました。ただし、同時に在庫切れによる欠品が12件発生し、顧客からの問い合わせや不満につながったケースも報告されています。

総じて、今月は新規顧客数・対象商品の売上ともに伸びを示したものの、販促チャネルの偏りや在庫管理の課題が浮き彫りとなりました。今後はSNS広告に注力しつつ、在庫管理体制の見直しと、チラシ施策の改善を進めていく必要があります。

以上、ご報告いたします。

出力例

# 3月度 新規顧客獲得・販売促進施策 成果報告

## 概要
営業推進部の田中氏より、3月度の新規顧客獲得数と販売促進施策の成果について報告があった。  
新規顧客数・売上ともに増加した一方、販促チャネルの偏りや在庫管理の課題が浮き彫りとなった。

## 新規顧客獲得
- 獲得数:1,850人(前月比+10%)
- 流入経路:オンライン広告が全体の45%
- SNS広告が特に効果的(20〜30代女性中心)
- 紙媒体(折込チラシ)は全体の7%に減少(前年同月12%)

## 販売促進施策の成果
- 対象商品の売上:2,600万円(前年比+15%)
- まとめ買い割引で平均購入点数が前月比+0.8点
- 在庫切れによる欠品が12件発生(顧客不満に直結)

## 課題
- 販促チャネルの偏り(SNS依存・紙媒体低下)
- 在庫管理不備による欠品対応不足

## 今後の対策案
- SNS広告への重点投資を継続
- 在庫管理体制の見直し・強化
- 折込チラシの配布エリア・ターゲット再検討

生成AIを活用する上での要点と注意点

1. 精度の高い回答を得るための工夫

生成AIは、投げかけるプロンプト次第でアウトプットの質が大きく変わります。以下の5つのポイントを押さえるだけで、より精度の高い回答を引き出せます。

🎭 役割 → 「どんな立場で答えるべきか」
 例:あなたは敏腕の営業マンです/あなたは頼れる開発PMです

🎯 目的 → 「どんなアウトプットを得たいか」
 例:顧客への提案メールを作成してください/議事録を要約してください

📏 制約条件 → 「出力の粒度・形式・トーン」
 例:200文字以内で/フォーマルに/親しみやすく

📄 背景情報 → 「具体的で役立つ答えに」
 例:対象は地方の中小製造業です/読み手は経営層です

📤 出力の指示 → 「どんな形で返すべきか」
 例:箇条書きで整理してください/3つの提案アイデアを出してください


2. 生成AIに100%の回答を期待しない

どれだけ緻密に練られたプロンプトや必要十分な情報を生成AIに与えたとしても、1発で完璧な回答を得られることはなかなかありません。

生成AIにいきなり100%の回答を期待するのではなく、調整・改善を前提として対話を重ねることで、理想の回答を得る運用が現実的です。


3. 出力された内容を鵜呑みにしない

生成AIは非常に短時間で質の高い文章や情報を生成してくれます。

しかし、これらの情報が必ずしも正しいものとは限りません。特に、最新情報や事例の調査といったケースでは、誤った情報をあたかも正しい情報かのように出力されることが多く、出力結果を鵜呑みにしてしまうのは大変危険です。

そのため、以下のような工夫が必要です。

  • 出力結果を生成AI自身にファクトチェックさせる
  • ソースを明示してもらい、回答内容と照らし合わせる
  • 調査範囲を公式情報などの一次情報に限定する

最後に

生成AIは、工夫次第で"日常業務を支えるパートナー"として活用できます。

特にアイデア出しや資料づくりなどの作業では、時間を短縮しながら質を高められるのが魅力です。
本記事で紹介したポイントを意識すれば、誰でもすぐに使い始められます。
そして、浮いた時間を次の挑戦や新しい価値づくりに活かすことで、チームや会社全体の力をさらに伸ばしていきましょう。

本記事の内容について質問がある方や、実際の業務での活用方法について相談したい方は、お気軽にご相談ください。一緒により良い活用方法を考えていきましょう。

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